社外秘
MQJ — Made in Quality Japan
グローバライン
2026-2030年度 中期経営計画書
「中古車輸出事業を支える、国内最高基準のオペレーション会社」へ
ver.3.0|対象期間:FY2026 - FY2030(2026年7月 - 2031年6月)
株式会社グローバライン
第1章:5年後の理想の姿
P1
なぜMQJにこだわるのか? — 究極の信頼の証
MQJ = 「最後はグローバラインに任せれば安心」という信頼
MQJは単なる作業基準ではない。顧客が価格ではなく品質で選ぶ理由そのものである。
「最後はグローバラインに任せれば安心」——この言葉が顧客から自然に出る状態こそ、MQJの到達点。
それぞれのMQJを持ち、MQJを自分の仕事にし、MQJで価値を生む。
5年後のありたい姿
市場での立ち位置
中古車輸出事業を支える、国内最高基準のオペレーション会社
顧客評価
「最後は任せられる」「他よりちゃんとしている」「品質と説明責任が明確」
業界ポジション
「あそこがやっているやり方が正解」と言われる会社
事業の3本柱
商品化
メカ
シッピング
3事業に経営資源を集中し、
単独での成長シナリオを構築
第1章:5年後の理想の姿
P2
FY2026からFY2030へ — 埋めるべきギャップ
FY2026(予想)とFY2030目標を並記し、5年間で達成すべき変化を可視化する
#指標FY2026(予想)FY2030(目標)ギャップ
1サイトオペ売上520百万円780百万円+50%
2限界利益率51.0%56.0%+5.0pt
3年間取扱台数105,800台140,000台+32%
4メカ売上比率36.5%43.0%+6.5pt
5組織規模78名94名+16名
62営業日内納品率72.0%88.0%+16pt
7再撮率9.5%5.5%▲4.0pt
戦略の基本方針: 中計は「戦略(向かうべき方向)」に特化する。具体的な「戦術(やり方)」は事業計画へ切り分ける。
FY2026は基盤整備期として保守的に設定。標準化・品質管理強化に伴う一時的な台数減を見込む。
第1章:5年後の理想の姿
P3
3事業それぞれが描く5年後の姿

商品化事業

高付加価値の提供
  • 標準化されたSOP・品質基準で「誰がやっても同じ品質」を実現
  • 再撮率5.5%以下の精度
  • 1台あたり単価の向上(5,400円→5,600円)
  • BM検査との連携で品質保証付きサービスへ進化
売上構成比: 49%→42%
量から質への転換

メカ事業

収益改善のエンジン
  • 粗利率50%超の高収益サービスを拡大
  • 全拠点へのメカ人員配置完了
  • OBD対応・電装診断の高度化
  • 「メカレッジ」構想:技術者育成学校
売上構成比: 35.5%→43%
最もレバレッジの高い投資領域

シッピング事業

上流工程の確立
  • 既存顧客へのクロスセル(上流工程の確立)
  • 品質優位による直接取引(価格競争からの脱却)
  • 書類精度・対応力の仕組み化
  • CAR-GO PAYとの物流+決済一体設計
売上: 84百万→120百万
第3の収益柱として成長
共通の価値基準 = MQJ:3事業すべてが「品質で選ばれる」を体現する
第2章:5年後までの業績および課題と対策
P4
4つの経営課題 — ヒト・モノ・カネ・情報

ヒト:組織モデル構築

属人モデル → 組織モデルへの転換。社長・拠点長依存から、標準手順・KPI・教育で誰がやっても同じ品質を実現する。

現状:離職率39%(年間退職29名/74名)。入社1年未満の退職が大半
目標:離職率半減、94名体制確立。3層組織(MGR→チーフ→一般)整備

モノ:品質基準の設計

価格競争 → 品質競争への転換。MQJの体現として、商品化・メカ・シッピング各事業でSOPと品質基準を確立する。

現状:SOP未整備、再撮率11.6%、拠点間品質差が大きい
目標:再撮率5.5%、2営業日内納品率88%。BM品質保証の標準化

カネ:アップセル・クロスセルによる収益向上

受け身対応 → 上流獲得への転換。既存約50社へのクロスセル提案と、品質優位による直接取引拡大で収益構造を改善する。

現状:既存顧客がGL全サービスを未認知。直連携案件比率が低い
目標:直連携案件比率60%超。顧客あたりサービス利用数1.2→2.5以上

情報:AI・システム化

人手管理 → データ駆動経営への転換。グラップル導入とAI活用で、MQJ基準(KPI)を自動的に担保する仕組みを構築する。

現状:数値管理基盤が弱い。管理会計・サービス別原価が未整備
目標:KPIダッシュボード常時監視。AI品質証明・多言語支援の実現
共通の根本原因:標準化前に拡大すると組織が壊れる → 基盤整備が先。4軸を同時並行で進め、FY2028以降の成長加速につなげる。
第2章:5年後までの業績および課題と対策
P5
業績推移 — 14期8ヶ月で営業利益率4.6%に回復
全社売上高推移(百万円) 1,15211期 1,31512期 1,61513期 1,30714期(8M) 1,96114期予想
項目11期12期13期14期(8M)14期予想
売上高1,1521,3151,6151,3071,961
売上原価5876878757691,154
売上総利益566627740539808
売上総利益率49.1%47.7%45.8%41.2%41.2%
販管費494527680479719
営業利益72100606090
営業利益率6.2%7.6%3.7%4.6%4.6%
第2章:5年後までの業績および課題と対策
P6
事業別収益構造 — 商品化・メカ・シッピング
14期8ヶ月 部門別損益
項目国際物流部サイトオペ本社
売上高790百万167百万
売上原価567百万142百万
営業利益82.9百万▲6.2百万
営業利益率10.5%▲3.7%
サイトオペ内 サービス構成
サービスFY2025FY2030目標
商品化49.1%42%
メカ35.5%43%
ヤード&シッピング15.4%15%
構造的示唆
国際物流部の営業利益82.9Mが全社利益59.9Mを超過 → サイトオペ本社の赤字を補填している構造。
FY2026はサービス別原価の整備と配賦ルール明確化を最優先課題とする。
戦略示唆:メカ比率向上のインパクト
メカは粗利率50%超 → 売上比率35.5%→43%に引き上げると、全社粗利率は2〜3pt改善(+15〜20M相当)。
メカ人員の拡充が最もレバレッジの高い投資。同時に1人あたり月間生産台数112台→124台(+11%)を目指す。
第2章:5年後までの業績および課題と対策
P7
構造転換ロードマップ — 4軸 × 年度別スケジュール
FY2026-27(基盤整備)FY2028(成長加速)FY2029-30(飛躍)FY2030到達像
ヒト 離職率改善(重点3拠点)
名古屋メカ再建
3層組織体制の設計
74→78名
評価制度本格運用
離職率15%以下
MGR全拠点配置
78→86名
94名体制確立
教育・給与・休日への再投資
キャリア循環パス確立
離職率半減
94名体制
定着率90%
モノ SOP整備・再撮理由分類
納品率63.9→72%
BM/OBD導入判断
品質保証パッケージ商品化
再撮率5%以下
BM本格展開
業界標準を定義する立場へ
納品率88%
品質保証事業の収益化
再撮率5.5%
納品率88%
MQJ業界標準化
カネ クロスセル体制構築
顧客棚卸し
直連携候補特定
直連携顧客の安定拡大
アップセル提案体制確立
サイトオペ売上780M
年間140,000台取扱
営業利益率10%超
直連携60%超
売上780M
利益率10%超
情報 管理会計・KPIダッシュボード
AIナレッジ/書類AI補助
グラップル導入(2026/7)
品質保証AI自動化
顧客向けポータル検討
拠点間データ連携
データ駆動型経営の実現
AI全社展開
多言語支援
AI品質証明
データ駆動経営
業界DXリーダー
Phase 1: 基盤整備(FY2026-27)
Phase 2: 成長加速(FY2028-29)
Phase 3: 飛躍(FY2030)
第3章:各事業の戦略
P8
事業ビジョン — 3事業それぞれの高付加価値を明文化
商品化
高付加価値:標準化された品質基準で「ばらつきを吸収する」サービス。

戦略方向:
・SOP整備 → 拠点間の品質統一
・再撮率低減(11.6%→5.5%)
・BM検査との連携で品質保証付き商品化へ進化
・小規模輸出事業者の参入増 = 顧客母数拡大
メカ
高付加価値:技術力による高粗利サービス。OBD・電装診断で品質保証の中核を担う。

戦略方向:
・全拠点へのメカ人員配置
・OBD対応 → 検査レポート標準化
・Blue Meisterとの連携で品質保証事業化
・「メカレッジ」技術者育成学校構想
シッピング
高付加価値:書類精度・対応力・リスク管理体制。「設計で勝つ」物流サービス。

戦略方向:
・既存顧客へのクロスセル(上流工程確立)
・品質優位の直接取引(価格競争脱却)
・コンテナサービスの自社設計・構築
・CAR-GO PAYとの物流+決済一体設計
共通方針
各事業の単体サービスレベルの向上が先決。3事業すべてが「品質で選ばれる」状態を作ることが、クロスセル・付加価値最大化の前提条件となる。 値引きではなく、品質・納期・精度で勝つ。Blue Meisterは「中立性で勝つ」。
第3章:各事業の戦略
P9
シッピング事業戦略 — クロスセルと品質優位で成長
戦略1:既存顧客へのクロスセル(上流工程の確立)
既存約50社がGL全サービスを未認知 → 「知ってもらう」から始め、物流を起点にサイトオペ・検査へ拡張する。
・拠点長にクロスセル提案機能を付与
・サービス一覧・事例で情報発信を仕組み化
・「下請け→上流の仕事を自ら獲得」= MQJの体現
戦略2:品質優位による直接取引
価格ではなく品質評価で取引関係を構築。直連携60%超へ。
・品質レポート標準化で「品質で選ばれる案件」獲得
・価格競争からの完全脱却を目指す
サービスラインナップ
基本通関手配・船積み手配
基本車両保管・ヤード管理
付加輸出検査代行・書類作成
独自コンテナサービス自社設計
独自CAR-GO PAY決済連携
差別化要因
・料金が高くても新規獲得 — 書類精度が評価
・特値非依存の透明な利益構造
・年間10,000台の輸出関連サービス
KPI: 直連携案件比率 60%超
KPI: 顧客あたりサービス利用数 2.5以上
KPI: シッピング売上 84M→120M
第3章:各事業の戦略
P10
IT・AI戦略 — グラップル導入とAI×MQJ品質管理
システム:グラップル(GLAPPLE)
2026年7月導入 — 業務進化の基盤

・案件管理・進捗の一元化
・拠点間データ連携
・KPIダッシュボードとの接続
・管理会計の拠点別採算可視化を支援
納期品質の改善目標
2営業日以内納品率:63.9% → 88.0%
ヤード別滞留の常時監視
平均経過日数の短縮をKPI化
AI:MQJ基準(KPI)の自動担保
各事業のMQJ基準をAIで管理し、品質を自動的に担保する仕組みを構築する。
フェーズAI施策
FY2026再撮理由分類
KPI異常検知
社内AIナレッジ
書類AI補助
FY2027OBD要約
検査レポート標準化
教育AI
FY2028-30顧客向け品質証明
多言語支援
外部接続
排除したい業務:再撮影・写真の納品チェック / 情報の再入力・確認連絡 / 定型請求処理 → AI・システムで自動化し、人は管理・品質に集中
第4章:拠点戦略・KPI
P11
国内6拠点の個別戦略 — 役割を定義し、メリハリある経営判断
拠点役割FY26目標重点施策数値目標
神戸 高付加価値基幹 116→124M 管理職安定+付帯売上維持
離職率125%→定着改善が最優先
1人当たり限利 54.6→80万円
大阪 収益牽引・基準 118→127M 全社の採算管理モデルを構築
月平均9.6百万の収益牽引
月次採算レポート定着率
名古屋 再建拠点 110→117M メカ人員0名→2〜3名採用(最重要)
離職率75%→定着と再建を同時に
メカ売上比率、充足率
横浜 単価・品質 67→73M 商品化件数あたり売上1,882円(最高)
2営業日内納品率52.2%(最低)改善
納品率改善、単価維持
木更津 数量確保 70→77M 台数シェア26%(自社最大)維持
離職率85.7%、メカ人員0名
単価1,390→1,500円
下関 パートナー活用型 39→42M 撮影台数の53.7%を担う(全量委託)
委託品質の可視化が喫緊の課題
納期・再撮率の可視化
方針:全拠点横並びの成長ではなく「数量拠点/単価拠点/再建拠点/パートナー拠点」として役割を定義。
拠点間の1台あたり売上差が収益格差の主因。高付加価値拠点の育成が全社利益率改善の鍵。
第4章:拠点戦略・KPI
P12
各事業のKPI — 毎月この指標で経営を判断する
事業別KPI
事業KPI現状FY30
商品化再撮率11.6%5.5%
2営業日内納品率63.9%88%
売上構成比49.1%42%
メカ売上構成比35.5%43%
人員充足率不足全拠点充足
BM検査台数2,5007,500
シッピング売上84M120M
書類SLA遵守率95%超
直連携案件比率60%超
全社共通KPI
KPI現状FY26FY30
サイトオペ売上543M520M780M
限界利益率49.9%51.0%56.0%
納品台数99,767105,800140,000
期末人数747894
1人当たり生産性54.6万65万80万
1台あたり単価5,400円4,900円5,600円
離職率39%改善半減
レビュー体制:
月次経営会議でKPI差異確認
四半期で戦略マイルストーン確認
年次で中計ローリング
第5章:組織体制
P13
5年後の組織体制と求める人物像
人員計画:74名→94名
機能FY2030
サイトオペ・商品化46名
メカ・リフレッシュ16名
シッピング・書類品質10名
BM・品質保証/標準化・DX12名
営業・クロスセル/コーポレート10名
3層組織の整備
マネージャー → チーフ → 一般の3層構造
グループ統括マネージャー制の導入
増員根拠:離職率半減+採用強化で年間純増7-10名
各事業が求める人物像

商品化人材

標準手順を遵守し、品質を安定的に再現できる人材。SOP・KPIに基づく判断力。写真品質・納期意識が高い。

メカ人材

整備・電装診断の技術力。OBD対応スキル。品質保証の視点で車両を評価できる人材。「メカレッジ」で育成。

シッピング人材

書類精度と対応力。多言語コミュニケーション。「最後は任せられる」を仕組みで実現できる人材。

管理職人材

クロスセル提案力。顧客折衝・責任分界・価格判断を言語化できるリーダー。定量KPIでチームを導く。
第5章:組織体制
P14
5カ年数値計画 — サイトオペ売上543M→780M
指標FY2025FY2026FY2027FY2028FY2029FY2030
サイトオペ売上(百万)543520585650715780
限界利益(百万)271265304351393437
限界利益率49.9%51.0%52.0%54.0%55.0%56.0%
納品台数99,767105,800114,000123,000131,000140,000
BM検査台数2,5003,5004,5006,0006,8007,500
2営業日内納品率63.9%72.0%78.0%82.0%85.0%88.0%
再撮率11.6%9.5%8.0%7.0%6.2%5.5%
メカ売上比率35.5%36.5%38.0%40.0%41.5%43.0%
期末人数747882869194
1台あたり平均単価(円)5,4004,9005,1005,3005,5005,600
1人当たり月間生産台数~112~113~116~119~120~124
780M
FY2030 売上目標
56%
限界利益率
140K
年間取扱台数
94名
組織規模
参考資料
P15
市場分析 — 中古車輸出市場は3年連続で過去最高を更新
日本の中古車輸出実績(2025年暦年)
170.8万台
前年比+9.1%|金額ベース: 1兆6,079億円(+17.4%)
主要仕向地台数特徴
UAE25.3万台中東ハブ
ロシア18.7万台規制リスク
タンザニア11.7万台アフリカ中心
地域別:アフリカ37万台 / アジア31万台 / 中東22万台
追い風要因
・円安継続 → 海外バイヤーの割安感
・海上輸送安定化(スエズ・パナマ解消)
・途上国の中古車需要拡大
・船腹供給増(+11%)→ 輸送コスト下落
・PCC新造船発注残が現行フリートの39%
EVシフト影響
・ハイブリッド輸出: 33.9万台規模
・電装・診断・品質保証の比重上昇
・OBD対応がBlue Meisterの競争優位に
論点は「市場があるか」ではない。
高品質な供給能力を持つ企業が選ばれる局面」に入っていること。
参考資料
P16
SWOT分析 — 品質と拠点網が武器、組織基盤が最大の課題
強み(S)
・業界唯一の全国主要港拠点網
・価格ではなく信頼で選ばれている
・崩壊と再生を乗り越えた現場力
・シッピングで「設計で勝つ」発想
・Blue Meisterの中立的検査力
弱み(W)
・個人依存(社長)が残る
・拠点文化が分断・ガラパゴス化
・全社PL・サービス別原価が未整備
・離職率が高い(全社推定39%)
・標準SOP未整備
機会(O)
・中古車輸出市場の拡大(+9.1%)
・品質競争への移行
・OBD・品質保証需要の高まり
・小規模輸出事業者の参入増
・既存約50社へのクロスセル余地
脅威(T)
・規制強化(車齢・OBD・品質説明責任)
・為替・海上輸送変動
・価格競争の激化
・キーパーソン離脱リスク
・標準化前の拡大による組織崩壊
戦略示唆:強み(品質・拠点網)× 機会(市場拡大・品質競争移行)を軸に、弱み(組織・標準化)の克服が成長の前提条件
MQJ — Made in Quality Japan
「それぞれのMQJを持ち、MQJを自分の仕事にし、
MQJで価値を生め」
780M
FY2030 サイトオペ売上
140,000
年間取扱台数
56%
限界利益率
94名
組織規模
株式会社グローバライン|2026-2030年度 中期経営計画 ver.3.0
「あそこがやっているやり方が正解」と言われる会社へ